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Photo story 【夏の終わり】


Mariko Hirai * Photo story 〜写真にまつわるエトセトラ〜

【夏の終わり】

今日のフォトは 大好きで大切なこの一枚

撮影:2010年9月26日

【夏の終わり~相思華~】

夏が終わる頃、

彼岸花の鮮やかな赤い色を 見かけるようになると、

写真撮影の季節が また やってくるなあと  わくわくします。

彼岸花  ↓ コスモス  ↓ 木の実  ↓ 紅葉  ↓ クリスマス

鮮やかな色から  薄く淡く、

そして  燃えるような紅葉の後

クリスマスカラーへと。

週末ごとに 色が変わっていく

街の中にいても  季節の移ろいを 感じます。

曼珠沙華

彼岸花

この季節になると

SNSのタイムラインが この花でいっぱいになります

私は カメラを始める前は

彼岸花は  好きではありませんでした

血の色を思わせるような どぎつい赤

そのものが 苦手でした

祖母は この花を 「あぜばな」 と 呼んでいました

他の人が その名前で読んでいるのを 聞いたことはないので 本当に そういう名前があったのかどうかは? わかりません。

祖母は 枝豆のことも 「あぜまめ」と 呼んでいたのを 懐かしく思い出しました。

故郷の稲刈りの頃 田んぼのあぜ道に咲く 赤い花

不思議なお花ですよね

彼岸花には どうして 葉っぱがないのだろう

不思議ではありませんか?

ある日突然 ニョキニョキ〜っと 細い茎が伸びてきて 花が咲く

そして あっという間に 花が終わって

そこに 花が咲いていた痕跡を 残すことがなく 消えてしまう

田舎の田んぼの畔なら あの辺に咲くんだと なんとなく わかるのですが

お庭の片隅に 突然現れる花に

びっくりしてしまうのです。

そこに咲くこと 昨年もそう言えば、咲いていたかも?と 思うのに

やっぱり 不意を突かれて びっくりしてしまうのです。

葉っぱを 見た記憶がない

葉っぱのないお花はないだろうと 思うのですが、

見たことがないので どんな葉っぱなのか? イメージもできません

でも、実は

花のあとで葉が伸びてくるらしい。

しかし、冬と春を越して夏近くなると 葉は全く消えてしまうそうです。

だから 花と葉を同時に見ることはできないのですね。

葉のあるときには花はなく、 花のときには葉がない。

このことから韓国では 「サンチョ(相思華)」

と呼ぶそうです。

「花は葉を思い、葉は花を思う」

という意味から。

――「季節の花300」より一部引用

この写真を撮ったのは 2010年9月26日

写真を撮るようになって

紫陽花を撮っていたのがきっかけで 出逢った近所のおばさんが

「赤と白の彼岸花が咲いたから、 家に遊びにいらっしゃい」

私の家に訪ねてきてくれて、

おうちに遊びに行かせていただいた時のフォトです。

6年前の9月26日

休日の朝

「白と赤の彼岸花が咲いているから、 写真撮りにいらっしゃい」

と、呼びに来てくださって お邪魔させていただきました。

お庭に咲いていた 初めて見る白い彼岸花

そして 赤い彼岸花

写真を撮った後、

おじさんの思い出や、 おばさんの人生など 

あれこれお話を聞かせていただきました。

以前、おばさんのおうちのアジサイや花菖蒲などを フォトカードにしてプレゼントしたのを、 とても喜んでくださって、 お友達や、教え子の結婚祝いにも使ってくださったそうで、 私も嬉しくなりました。

お祭りのお神輿がにぎやかに通り過ぎた 後の街は どうしてこんなにもの淋しいのだろう?

シンと静まり返った街。

普段通りの休日の午後に戻っただけなのに。

引っ越してきて5回目の秋がめぐってきたのに、 まだ、その神社がどこにあるのかも知らなくて 馴染めなくて。

ふるさとのお祭りの にぎやかな掛け声を思い出して また切なくて。

神輿が通り過ぎた後 静まり返って

祭りの後の寂しさが漂っていた

その日の夕方

「お祭りのお赤飯、 良かったら食べてね」と

お赤飯を届けに来てくれた おばさん

とても 嬉しかったのを覚えています。

このおばさんとの出会いのきっかけになったのが その半年前

歩道の脇に植えられた紫陽花を  お散歩の途中で撮影していたとき、

「向こうにも  青と紫の紫陽花があるから  そっちも 撮りなさい」

と声をかけてくれました。

そう促されて、撮っていたら

「うちの菖蒲を撮ってくれない?」

と  手招きされて、 おばさんに付いて行くと・・・

4階建てのアパートの 屋上に たくさんのプランターが 並べられ、

色とりどりのお花が咲いていました。

「花びらがこんなんで、 すごく綺麗な菖蒲なんだよ。

この前、嫁が切ったので、 今はつぼみだけれど 

来週ぐらいには咲くから。

ここは 土日でも自由に来て 

写真撮っていいから

いつでも勝手に来ていいからね。」

そんな風に言ってくださったのです。

その後、 どうなったか?気になって 花菖蒲を見に行ってみました。

そうしたら、 2本の花菖蒲の  生まれる瞬間に立ち会うことが出来ました。

お花が咲くとき、音がするなんて!!

知らなかった!

感動と 生きている不思議を 思いながら 夢中でシャッターを切りました。

感動のこの時のエピソードは ブログに写真付きで書いていますので そちらを ご覧くださいね

・・・

ところが、この後 もっと すごい事が!!

「あら、来てたのね!」

おばさんが 屋上に 来られたんです。

「おばさん!菖蒲 咲いたんです! 音がなったんですよ!」

興奮気味に話す私に

おばさんも びっくりされてました。

「今日は、主人の一周忌なのよ。

そろそろ咲くかなと見に来たのよ。

このお花、供えるからね」

と 摘んでいかれたのです

・・・

あのうぶごえは、 おじさんの魂のカケラだったのでしょう。

大切に 丹精こめて  育てていた  おじさんの花菖蒲

それを 手向けてくれること  おじさんは 知っていたんですね。

今でも

花菖蒲の季節や 彼岸花の季節になると

亀有でのおばさんとの不思議なご縁を 思い出します

カメラを買っていなかったら?

写真を始めていなかったら 出会うことのなかった ご縁

そして 人とのご縁もそうだし

このお花とも 出会うことがなかったのかもしれません。

写真の世界に出会えたことは 私の人生に 新しい世界を見せてくれ 彩りを 与えてくれました

写真の世界に出会えた奇跡を 感謝するばかりです

ココロが閉じちゃって苦しい時

このフォトで  ほんの少しでも

柔らかな気持ちになってもらえると嬉しいな

◇「夏の終わり」にまつわるエトセトラ◇

◼︎夏の終わり http://ameblo.jp/felicedream/entry-11964869970.html  この写真を撮ったの日のブログ  2010年9月26日

◼︎秋祭りの後 http://ameblo.jp/felicedream/entry-11964868979.html  秋祭りのエピソードを書いたブログ  2010年10月3日

◼︎花開く瞬間(とき) http://ameblo.jp/felicedream/entry-11964872254.html  おばさんとのエピソード  花菖蒲が生まれた音を 聞いた時の感動を書いたブログ  2010年6月26日  ★是非読んでみてくださいね❤️

最後まで読んでくださって  ありがとうございました

あなたとの出会いに感謝しています ありがとう

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