刺繍って
一針ひと針
細かい作業の積み重ねですよね
ブラックワーク刺繍は 特に 布目を拾って刺していくので
常に
方眼紙に書いた パターンレシピを見ながら
目数を数えながら 刺していきます
大変と思う方もいらしゃるカモしれないけれど
幾何学模様のパターンを 連続して刺していく
目数を数えながら
その模様が 白いリネンに少しずつ 現れてくると
どんな模様も可愛くて ワクワクしてしまいます
そして、その数を数えながら
布目を拾いながらの作業は
瞑想にも似た
思考リセットになるんです
「無になる時間、楽しすぎた!」と
感想を書いてくださったのだけれど
無になる
思考が リセットされて
集中する時間って
幸せな時間なんです
*
「あなたがハンドメイドをすることで、どんな時、どんな影響を与えましたか?」と
質問されたことがあるのですが
日々、いろんな情報が入ってきて
心をかき乱されることが多い日常の中
刺繍の一針ひと針に集中して刺していると
思考がリセットされて
自分に戻れる
人と比べては自信をなくして
焦ったり もがいたり
そんな時でも
ひとっ飛びにはいかない刺繍
一針 ひと針分しか進めない刺繍
間違えたら 解き直して またやり直し
やり直しするのは大変だけれど
諦めず、一針 ひと針進めていくと
必ず、方眼紙に書いた パターンレシピが
布の上に表現できる
それって 人生と同じかもしれません
焦っても もがいても
苦しくても 幸せでも
1歩ずつしか 前に進めない
道を間違えたら 元に戻って
また 一歩 一歩
進んでいくしかない
出来上がった
模様に
その時の 気持ちが乗っている
見たときに
その時の気持ちが蘇ってくる
だからこそ
集中して刺している時間
思考リセットできることは
気持ちをほぐす
とっても意味のある大切なことなのだと思います。
苦しみから生まれた作品よりも
幸せの中で生み出した作品の方が
出来上がった作品のエネルギーが違っているはず
人は言葉にしなくても
想いは伝わると よく言われるけれど
想いが伝わるのではなくて
感情が伝わっているのだそうです
あなたが嫌いだ!と いう感情が腹の底にあって
それでも 仲良くしなければ・・・と
うわべで取り繕って ごまかして
口では 良いことを言ったりしていても
本当に伝わるのは
その うわべの言葉や想いじゃなく
腹の底の感情なんだそうです
感情に蓋をすることもできなければ
感情に 良い悪いをつけることも
ジャッジすることも意味ないのだけれど
私が生み出した作品を手にした人が
ほっと 安心できる
癒される
笑顔になれる
そんな作品作りを していきたい
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