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  • 執筆者の写真Mariko Hirai

エッセイ『刺繍の裏側』vol.05

こんばんは


寒い1日でしたね




先日は暑くてエアコンを入れたのに




またカーディガンを引っ張り出してきています。


気候が定まりませんね。



さて

前回、前々回と 母にまつわることを書いたら 子供の頃のことをあれこれ思い出しました。 嫌いだった過去の自分と 仲直りするチャンスかと タイムマシンに乗って 小さい頃の自分に会いに行くといいよと 教えてくれた人がいたのですが、 私はなかなか そう言うイメージができなくて お風呂の中で いろいろ頭に思い浮かぶままに思い出を辿っていました。 今日は、 刺繍とは全く関係のないお話です。

小学校3、4年生の頃、 不思議な体験をしました。 担任の先生が

「〇〇ちゃんと 仲良くしたらいいよ」と言いました。 私は お友達も少なく 普段、学校が終わると 家の中で遊ぶ子供でした。 同学年のお友達より 年上や年下の近所の子供達と遊ぶことの方が多く それより、兄妹や 犬と遊ぶ方が好きな

引っ込み思案の子供でした。 先生が言った 〇〇ちゃんは

クラスの中では 目立つちょっと怖い感じの大人っぽい子で

私は近寄り難くて 話しかけたこともなかったのですが、


先生がそう言うならと

遊びに行くことになりました。 自分で声をかけたのか? どうやって そうなったのかは もはや記憶にはないのですが。


引っ込み思案で お友達も少ない目立たない子供でしたが、

先生の言うことは 素直に聞く

そんな優等生タイプの子供でした。


学校が終わって、ランドセルを家に置いて 遊びに行きました。 〇〇ちゃんの家は 山の上?山の中?

ものすごい急な坂の上にあって 普段は その辺には 行かない場所


その子の家の様子などは すっかり忘れてしまったけれど

山の中の 細くてゴツゴツした 曲がりくねった坂の様子は

なんとなく 覚えています。


あ、もちろん 私の実家は今もその町にあるので

歩いても行ける場所なんですけど

本当に 普段、用事がない限り 行くことはないんですよね。


で、その子に バイバイして 帰り道 私は 自転車で 猛スピードで坂道を降りていました。


今考えると、ちょっと信じられない


あの坂の上にある家に 自転車で行くなんて

舗装もしてない 石ころだらけの坂道を

自転車で行くなんて 考えられないんだけれど。 自転車に乗りたかったのか?

怖いもの知らずなのか?


ものすごい 怖がりのビビリの私らしからぬ

大胆さで

猛スピードで 坂道を走っていました。 坂を下ってきて いつも知ってる川辺の道が見えてきて ほっとしたのか?


坂の一番下で カーブを曲がりきれず 気がついたら

空を飛んでいました。


ん?


そこからの記憶は スローモーション



ん?


ふわっと 空を飛んだなと思ったら


気がついたら

ぬかるみにズボッと はまっていました。


ん? 頭の回転が 全く追いつかない



空の上から 「まりこ〜〜〜!」


「おねえちゃ〜〜〜ん!」



と言う声がして 見上げてみたら

5メートルほどの崖の上に

人のようなものがいて 何やら 叫んでる 私の名前を言ってる?


かけていたはずの メガネが 吹っ飛んでいて 全く見えなかったのだけれど。 祖母と 妹が そこにいたのでした。 それから 少しして、 トラックで 男の人が助けに来てくれて

メガネも 自転車も 見つけてくれて 

家に連れて帰ってくれて お風呂に入りました。 何がどうなったのか? 全然 理解ができず 頭が追いついてなかったのですが。





坂道を 猛スピードで降りてきて カーブを曲がりそこねて

5メートル下の田んぼに 落ちたらしい。


その道は 普段 あまり人が通らないところ


その頃の町の人口が6,000人ぐらいだったと思うので、

その道を 人が通る確率って

どのくらいなのか?


本当に奇跡のような偶然で


祖母と妹が

私を迎えに行こうと 近くまで来ていたところに


私が 田んぼに ダイブしたらしい。




すごい確率で その現場に 祖母と妹がいて


すぐに 妹が家に走って 知らせに帰ってくれて

父が迎えに来てくれたらしい。

もちろん その当時 携帯なんてないから。


あの時、祖母と妹が あの場所にいなかったら

私は ずっと ぬかるみの中で

助けを待っていたのかな


その時、迎えに来てくれた人が誰だったのか?

覚えてなかったのだけれど、

昨年の終わりに 家族旅行をした時 「それ お父さんや」と。 なんと。

父が助けに来てくれたこと 記憶から抜けてました(*^^*)




そして、

奇跡は それだけじゃなく


その落ちたところが

田植えの前の 水を張った ぬかるみだったこと


あれがもし、稲刈りをした田んぼだったら

全身打撲?

下手したら 命がなかったかもしれない。


5メートル下に落ちて

助かったのは

本当に奇跡


いろんな見えないものが

守ってくださったのだなあと感謝です。


そして、何より その経験を思い出すと 笑いが止まらなくなるんです。 アホすぎるわ〜って。 で、気がついたんです。



そういえば、あの飛んだ瞬間も 恐怖は 味ってなかったことに。 あの時、恐怖を味わってたら ものすごく怖くて  トラウマになりそうだけど。 恐怖より 笑える。 なんでこんなことになったん?


なんでここにいるん? 恐怖より 頭の中は はてな?でいっぱいでした。 恐怖を味わわなくて良かったねと。 その頃の自分に ハグしてあげたい そして、守ってくれたいろんな人や 神様にも ありがとうと伝えたい。 妹は

「お姉ちゃんの武勇伝やな」(*^^*)と

言うけれど。



カッコよくないけど確かに勇ましい!!




怖がりで臆病な自分が


よくあんな坂道を あのスピードで 自転車乗ってたな〜と。 よくご無事で。





お風呂に入って 過去の自分を思い出していたら


強烈に思い出したので 今日は この話を書きました。 田んぼには落ちたけれど 今日の話に オチはありません。 失礼しました(*^^*)


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