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  • 執筆者の写真Mariko Hirai

エッセイ『刺繍の裏側』Vol.04



雨が降って 肌寒い1日でしたね。 いかがお過ごしでしょうか。 さて、今日は、

先日に続き、

刺繍と母にまつわるお話を


書いてみようと思います。 小さい頃、 母は ブラウスの襟元や靴下に刺繍をしてくれました。

フリフリのレースの靴下 可愛くて、

娘がいたら 絶対 履かせたい♡と 今なら 理解できるのだけれど。


小さい頃の私は 本当に へそ曲がりで かわいいものは 嫌い フリフリのレースの靴下なんて 大っ嫌い!な ひねくれた子供でした。 しかも、 妹と私が間違わないように

マークとして 妹には 赤い色 私は 青い色

で イチゴや花を刺繍してくれたのですが、 なんで、私は青?

女の子なのに!って


かわいいものは 嫌いなくせに 青は 男の子の色だ! 妹ばっかり可愛がられて 私は損してる!


と ずっと 何かに イライラして

ひねくれて すねてる かわいくない子供でした。 せっかく刺繍してくれたブラウスや靴下を

嫌いって 言ってました。

なんて 罰当たりな・・・💦


そんなことを 思い出し、 その頃の写真 あるかなぁと 小さい頃のアルバムを 引っ張り出してきて 見ていました。

残念ながら

それとわかる写真は 出てこなかったのですが。

色あせた家族写真が出てきました。

ブラウスの襟も靴下の刺繍も判別できないけれど。 色あせた写真に写っていたのは 子供時代には 気がつかなかった 幸せな家族の時間でした。

妹ばっかり大事にされて。。。と ずっと 拗ねてきたけれど

本当は ちゃんと 大事にされてたんだ



アルバムのどのページを見ても 家族はみんな笑っていて 私は どうしていつも不機嫌だったのだろう? 何に 怒ってたんだろう?


小さいなりに 何かを訴えたかったんだと思うのだけれど。 何かにイラついて 不機嫌だったはずなのに、

誰も 私が不機嫌でも 気にしてなくて 機嫌をとることもなく 普通に接してくれてたんだと思うと 今更ながらに

大事に育ててもらってきたんだということに

やっと気がつき、

涙が止まらなくなりました。



私が親だったら、

こんな不機嫌な子供がいたら

手に負えないと さじなげてるかもしれない。

それとも

ずっと機嫌をとる親になっていたかな。


私が 不機嫌な人が苦手なのは

自分が不機嫌だったからだ。

何にイラついてるのか? 理由があってもなくても その不機嫌な 毒にやられてしまう


自分が ずっと 毒を吐いていたから それが怖いんだな ・・・ 刺繍と母の話を書こうとして 昔の写真を引っ張り出してきたら 出てきたのは 自分の 消してしまいたい過去でした。 あらら。






いつも不機嫌で何かにイラついていて 拗ねて いじけて

へそ曲がりの自分が


大事にされてた


という 衝撃の事実



お恥ずかしい


『ゴキゲンでいること』にフォーカスして

刺繍カフェ*フィーカを始めたのに

なんだか

不機嫌な自分をさらけ出す結果になってしまって

あらら・・・


恥ずかしくて

泣き笑い😅


ま、

こんな雨の日には


消してしまいたいような過去の自分も 苦い過去も その記憶が 結構曖昧で 間違ってたことにも気づき こんな自分のことも認め 洗い流してくれたらと。。。 思わぬ暴露話になっちゃいました。 失礼しました。

『刺繍の裏側』 なんて エッセイを書こうとしなければ アルバムを見ることも 過去の自分や家族と向き合うことも なかったかもしれない。 そう思うと それもまた 大切な意味があったのかな。 私的なお話 最後まで読んでくださってありがとうございました。

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